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Co-work


藝大のプログラムのひとつである、Co-Workというものに参加してきました。

Co-workというのは通称で、日中韓学生アニメーション国際共同制作というのが正式な名前だそうで。

日中韓のそれぞれの大学院3校の学生が集まり、企画から制作を共同で行うプログラムのことです。

各校から1名ずつの3人で1チーム、計5チームでそれぞれ作ります。人数が多い学校は1チームに2名入ったりしますが…

そこへ各校のアシスタントさんが加わったり、通りすがりの学生が手伝ったり、比較的オープンな雰囲気でワイワイ楽しく作るワークショップでした。

5月に中国は北京にあるCUC(中国伝媒大学)で約10日間企画ステージを行い絵コンテとビデオコンテまでを完了し、7月に横浜の藝大校舎で14日ほどで1分間の短編アニメーションの完成を目指すというもの。

毎年テーマがあるのですが、2018年のテーマは「メタモルフォーゼ」でした。

で、この度無事の完成を迎えたということで、メモがてらいろいろと書き残しておこうと思います。

まず一番は、英語でコミュニケーションをとることのハードルが劇的に下がったことが収穫でした(コミュニケーションは英語が基本だった)。まったく怖くなくなった。

そこで初めて出会った者同士が、ひとつの目標を共有して完成を目指すことは、ただ場を共有するよりも高度なやり取りが必要だなと。伝えなければならないことは単純だけど多くて、「どう表現すれば伝わるか」を瞬時に引き出す瞬発力がついたように思います。

あとはマルチプレーンを試すことができたり、AEでの合成の方法がわかったり、技術的な収穫がとにかく多かったです。

なにかときっちり作りがちな自分にとって、ラフに描いたものの方が魅力に繋がることも意外な発見だったし、描き方のプロセスや動かし方のスタイルも人によって全然違うんだなと体感的に理解しました。おもしろい。

あとすごく楽しかったのが音楽とサウンドを合わせる瞬間ですね。初めてのMA。

音楽やサウンドの発注の際も「どう話せば伝わるか」ということを問われていて、その人となりも探りつつ、伝えていくというのが非常に気持ちいいなあと。

出来上がったものは予想を遥かに上回る出来で、全員なんとなく楽しそうに作業にあたってくれたし、こういうのが集団作業で気持ちいいところなんだよなあ…としみじみしたものです。

特に効果音で細かいオーダーを出して、いろいろ実験してもらえてるときがものすごい楽しかったです・・・ハマった瞬間の「それ!!!」って時がまあとにかく気持ちいい。

音がつくことによる作品の広がりを感じました。

上辺だけのイメージの強調ではなくて、絵では表現できない部分を掘り下げて表現することができるのが音楽をつけることの醍醐味ですね。

今回は特に「素材を使った見立て」というのを意識していて、例えばただの新聞紙に窓を描いただけのビル群に、工事や人の声をあてるとか。そうすることで、そこに存在しないはずの人の生活を描けたりするはずだと。

その中でリアリティレベルを探りながら作って、共有して、また直して、を何度も繰り返す。全員が作者の表現したい意図を真摯に聞いてくれて、作品に向かってくれるのは本当に嬉しいことだし、非常に気持ちいいものでした。

今回のワークショップはプロセスが大事で、それが一番の成果だったから、作品の出来に対する講評についてはなんにも心に響かなかったというのが正直なところです。

正直、やりとりを通して作り上げることができた作品については、私はこれ以上のものはないと思ってるし、満足しました。

これからの作品作りにとっても重要だと思える経験だったし、参加してよかったと思います。

どこかで動画があげられるかな・・・?

画像などの掲載許可も伺ってどうにか載せたいところです。落ち着いたら編集したいと思います。

で、1年次の作品制作がもうブーストをかけないといけない時期になってきました・・・ひええ。

一応進めてはいるので、ぼちぼちプロセスも書き残していこうと思います。

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